2017.Vol.08
屋内か屋外か ―
あらゆる場所で使えるガーデンファニチャー
Indoors or outdoors: Universally usable garden furniture
昨今の屋外用家具は、より装飾的になり、多様な異なるアプリケーションに応じてフレキシブルに利用範囲を広げている。金属製やチーク材、又はゆるく織られたメッシュによる繊細な骨組みなどは、家具に自然な魅力を与えながらも現代的で軽快な感覚を生み出し、屋内でも屋外と同じように効果的に表現することができる。魅力的な屋外家具とは、もはや冬の間しまいこむ必要はなく、代わってただ屋内のリビングエリアに移動するだけでよい。多才な屋外家具は、素晴らしいデザインと共に、人を惹きつけ、居心地よい雰囲気を生み出す、最新のハイテク素材を用いた布張りのカバーが特徴的である。同時に、丈夫で耐候性のある繊維素材を布張りにしたクッションやカバーは、長時間屋外に置いていても鮮やかで魅力的な見た目を維持できる。日光や湿気の影響に耐性があるため、屋内の仕上げとして人気のある色、例えばアンティーク・ローズやターコイズ、グレーブルーといった色を、屋外でもうまく使用することが可能だ。
KETTALのためにジャスパー・モリソンがデザインした”Riva”屋外家具コレクションは、耐候仕様のチーク材で製作されている。そのデザインは1960年代のデンマーク家具を連想させるものになっている。座面と背もたれに用いられた伝統的な板構造と快適な布張りは、屋内・屋外にかかわらず申し分のない癒しを保証してくれる。
© KETTAL
KETTALの”Roll”家具シリーズは、屋内でも、広い空の下でも印象的な姿を見せる。パトリシア・ウルキオラが従来の布張りを反語的に取り入れたことにより、通常の背もたれは、個別の2つのロール形状に変更されている。© KETTAL
ヤナギやハシバミといった木製の手作りのフェンスに着想を得て、ヘンリック・ペダーセンは新しい”Grand Weave”ラウンジコレクションのために、現代的な素材を用い、エレガントで今日的にアップデートされた飾り気のない椅子を生み出した。柔らかく伸縮性のある織り部分は、この軽快なソファをリビングルームだけでなくテラスに置いても目を引くものにしている。
© imm cologne/Gloster
織り交ぜられたポリプロピレン製のリボン繊維を用いたB&Bイタリアによるこの“Ray”ソファが、同シリーズの屋外用バージョンだと気付くことはほとんど不可能だ。魅力的で心が温かくなるような色調と、耐候性のある心地よい布張りによって、このソファは並外れて人を惹きつける、快適な屋外の安息地となる。
© B&B Italia